有機エキストラバージンオリーブオイル「オリバレ」産地レポート

2022.12.20

商品紹介

ビオフロレスタは、1953年の創業以来、国内・海外へ有機食品、自然食品を普及し続けてきた株式会社 むそう商事が運営するオーガニック&ナチュラル通販ショップです。むそう商事がその活動を通じて築いてきた世界各地の生産者とのネットワークを駆使し、国内外から、安心でおいしい食材だけを厳選してお届けしています。

むそう商事のバイヤーはグローバルな情報をもとに、世界中を飛びまわり、生産者と語り合って、これこそ!と惚れ込んだ商品のサンプルを宝物に、帰国します。今回は有機エキストラバージンオリーブオイル「オリバレ」の仕入れ先、スペインコルドバ北のLos Pedrochesを訪問したバイヤーの出張報告から一部をご紹介します。

 

圧巻!どこまでも続くオリーブの山々

オリーブオイルの仕入れ先。製造者であり、約900軒の農家から成り立つ協同組合。社長のJuanが車で案内してくれ約2時間オリーブ農園(農園というよりも山)を視察。どこまでも続くオリーブの山々は美しく、圧巻の風景。生物多様性を大切にしているという言葉の通り、途中車を降りて静かにオリーブ農園を眺めると、鳥のさえずりや馬・羊の鳴き声が聞こえ、オリーブとともに青々と茂る草花やそのまわりに集まる昆虫の姿が見える。「生物多様性」の意味を体で感じられる貴重な機会だった。

 

急斜面での収穫は、地域の人々の手で

栽培方法について聞くと、オリバレラのオリーブ農園は一般的な平地やなだらかな丘にある農園でなく、山の急斜面にある特徴柄、大きな機械で収穫することは不可能で、一粒一粒手摘みではないものの、木の下にシートを引き、スティックで実をつついて落とすマニュアル的な収穫をしている。

収穫期にはかなりの人手を要するこの急斜面は非効率ではあるが、「この仕事が地域の雇用を創出している」「地域の人の手で何世代もの間受け継がれてきた」「多くの人々の努力によって収穫されている」とのこと。

 

酸化しにくい理想的なオイルが搾れる「ピクアル種」

同社のオリーブの品種はコルドバを含むスペイン、アンダルシア地方の主要品種であるピクアル種(地元の呼び名でNevadillo Branco)が85%で残りは協同組合に新しく参加した農家がもっているその他品種Lechin,Picudo,Nevadillo Negroなど数種。

ピクアルという品種名は果実の鋭利な形状に由来し、緑がかった黄色のフルーティーな味わい。高い安定性(耐酸化性)がなによりの特徴で、高温での調理や、生または調理されたものの保存に理想的なオイルとなる。

 

マエストロによるテイスティング&ミキシング

現在は収穫期First, Middle, latest 、かつタンク毎に異なるオイルの特徴を、マエストロのFidel、社長のJuanの二人で「辛味、苦味、フルーティーさ、キレの良さ、後味の残り方、香り」を元にテイスティングし、どの人にも味わいやすい安定的な香りと味になるよう各タンクのものをMIXして作っている。

 

We don’t only produce organic extra virgin olive oil.

収穫時期、品種、栄養成分値を積極的にうたい文句にしようとしない姿勢をうけて、何が他のオイルと比べて特別なのか問うと、“We don’t only produce organic extra virgin olive oil.”(私達は単に有機エクストラバージンオリーブオイルを作っているだけじゃない)と言われ、ハッとした。

他にはないこのオリバレラという農家協同組合の特徴は、「生物多様性の保持、伝統産業の継承、コルドバ地方の文化・伝統・歴史の一部を形成するオリーブ山脈の景観、地域雇用の創出」だ、と目が覚める思いがした。

 

 

出張報告のレベルを超えるパッション…「あの自然あふれる雄大なオリーブの山々や、そこに関わる人々のことを、何とか伝えたい」という思いがあふれるレポートでした。“We don’t only inport organic food from the world.”むそう商事の心意気も、みなさんに届きますように。