昨日に続き食品添加物のお話です。今後しばらく、食品添加物シリーズとして定期的に、食品選びの際に気を付けたい食品添加物を紹介していきたいと思います。

本日は「リン酸塩」について。

stockvault-ham-slices132464

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食肉や魚肉の加工品は、粘着性がよく水分をしっかりと保っているものほど保存性が高くなりますが、肉加工のひとつに、保水性を上げるための「温加塩」という方法があります。肉を塩漬けにする方法ですが、塩漬けしない肉と比較して大きく保存性が上がります。

生肉に、粘着剤である「リン酸塩」を添加すると、「温加塩」と同じような効果が得られます。リン酸には、肉のたんぱく質の水和性を増す効果が大きく、食肉、練り製品の保存性を高める働きがあることなどから、粘着剤やその他の目的で広い範囲で利用されています。

現在まで、リン酸塩の配合製剤はさまざまな種類が開発されていて、食肉・魚肉用製剤、味噌、醤油用製剤、果実、清涼飲料、冷菓用製剤、チーズ用製剤などの名前で市販されています。

一般的に縮合リン酸塩と呼ばれるのが、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メタリン酸塩で、食品にひろく利用されています。

 

リン酸塩の主な用途

①ビタミンCの分解防止、天然色素や合成着色料の退色や変色防止、金属イオン臭と味の除去などに利用されます。

②水に溶けにくい物質を分散させます。例えば、マーガリンやマヨネーズなどの乳化性食品の安定化に使われます。

③溶けにくい物質が結晶化するのを防ぎます。

④たんぱく質や高分子物質に作用して、水との親和性や保水性を高めるので、食品を柔らかくします。

⑤PHの変化を抑える効果があり、風味の向上に使われます。

⑥酸化防止剤の働きを助けます。

 

リン酸塩の毒性

ピロリン酸塩

ピロリン酸ナトリウムは主に、スプレッド用チーズの溶融剤や、味噌、醤油の色をよくして、変色を防ぐためなどに用いられています。

ピロリン酸は体外に排泄されるといわれていますが、ラットの実験では、長期間の投与で腎石灰症が生じることがみとめれれていますが、これは、ピロリン酸が血液からカルシウムを取り去って沈殿させるためといわれています。

ポリリン酸塩

単品ではなく、他の縮合塩と混ぜて用いられます。

ラットに1.8~3.5%のポリリン酸ナトリウムを加えた飼料を与えたところ、腎石が認められました。また、5%を加えた飼料で2年間飼育した結果、体重増加率の低下、経度の貧血、死亡率も高く腎重量も増えていたという報告があります。

メタリン酸塩

他の結着剤と同じ性質を持ちますが、効果が高いことから、縮合リン酸塩中、最も広い用途で使われています。

ラットにメタリン酸ナトリウムを10%を加えた飼料を1カ月投与したら、発育が遅れ、腎重量増加と尿細管に炎症が認められています。

リン酸塩

醸造用、乳製品加工、食品加工用にPH調整として使われます。食肉、魚肉製品に、安定剤、結着剤としても使われますが、醸造用剤として分類されます。

リン酸塩を多量に投与した場合、最も大きな作用として考えられるのは、軟組織に石灰が沈着することで、胃、腎、大動脈に特に現れます。人で1日5~7グラムを長期間摂取した例では有害な作用はみられなかったという報告があります。

 

食品添加物リン酸塩はこんな食品に使われています

ジュース類: 変色防止、沈殿の防止、味のコク出し、フレーバーの保持、ビタミンCの安定化

炭酸飲料: ガスの保持、ビタミンCの分解防止、つや出し

一般缶詰め: 缶臭防止、缶の腐食防止、缶の黒変防止、風味の向上

果実缶詰: 沈殿の防止、変色・変質の防止、ペクチン量の増大、ビタミンCの分解防止

醤油: 変色の防止、味の調和、カビの防止、塩なれ

味噌: 変色防止、塩なれ、豆を柔らかくする、乾燥防止

佃煮類: 味の調和、老化防止、艶の向上

ソース: 味の調和、塩なれ

餡類: 保存延長、てりの向上、もどり防止

食酢: 味を調和させる

漬物類: 味の調和、変色の防止、アク抜き、艶出し

豆腐: 風味の後方、キメを細かくし色を白くする。豆乳を増加する

アイスクリーム: 硬軟の調整、気泡の保持力の増大、氷柱の郷士

コーヒー原料: 着色度、抽出液量の増加

清酒: 風味の向上、こくの増加、白ぼけの調整

練り製品(ハム、ソーセージ): 結着力増大、歩留まり向上、変色・変質防止

めん類: 外観の向上、食味の向上、ゆで汁のにごり減少、ゆで麺歩留まりの向上

チーズ: 風味、組織、体質、色調などの向上、老化防止

酸性の強い食品一般: 変色・退色防止、品質向上、pHの調整、漂白後の安定化、酸化防止など

 

食品に使われているリン酸の種類例

炭酸飲料: リン酸

かまぼこ類: デンプンリン酸エステルナトリウム(糊料として)

パン: デンプンリン酸エステルナトリウム、酸性ピロリン酸カルシウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム

めん類: デンプンリン酸エステルナトリウム

清酒: 第一リン酸カルシウム、リン酸一ナトリウム

醸造食品: 第二リン酸カルシウム、リン酸一アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸

かんすい: リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム

チーズ:  リン酸一ナトリウム

食肉魚肉製品: リン酸一ナトリウム

乳製品: リン酸二ナトリウム

 

これらの毒性については、ラットによる実験の報告にみられるように、すぐに人間に悪影響を及ぼすものではないと考えられますが、長い年月をかけて摂取した場合の影響は否定しきれないものがあると思います。

安全性が確証されていない以上、できるだけ摂取は控えたいもの。食品を購入する前には、食品ラベルに、上記に書かれている成分や、食品らしからぬカタカナの原料などが表示されていないか一度チェックすることを習慣づけてみてはいかがでしょうか。

 

みなさまの食卓を安心なものへ
オーガニック食品通販ビオフロレスタ

 

 

 

 

 

 

 

Written by オーガニック倶楽部通信

オーガニックに関する情報を中心に、安心なライフスタイルづくりに役立つさまざまな情報をお届けします。

This article has 2 comments

  1. 和田 翔

    リン酸塩を配合して、美味しいつくねを作りたいと思います。

    分量など、ネットで調べてもなかなか出てきません。

    こちらのサイトでしたら何か助言を頂けるかと思いメールさせて頂きました。

    リン酸塩の配合の分量を教えて頂けますか?

    宜しくお願い致します。

  2. オーガニック倶楽部通信

    弊社では、合成添加物を使用しないオーガニック商品を主に扱っておりますため、ご依頼のような情報は持ちあわせておりません。
    お役に立てず誠に申し訳ございません。

    ビオフロレスタスタッフ

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA