マクロビオティックライフ講座 第5回「月のリズムでデトックス」

2020.10.01

マクロビオティック

磁気エネルギーと動物、植物の生命力
満月、新月とは
惑星や恒星の中心軸が一直線上に重なり合うときに、ある種の磁気エネルギーが発生して、動物や植物の生命力が活性化されるようです。私たちの身近に起こるそのような現象が新月と満月です。太陽~月~地球が一直線上に並ぶ日が新月で、太陽~地球~月が一直線上に位置するのが満月です。

 

新月の日にデトックス
新月はお掃除にも最適な日
新月の日はどのようなエネルギーが身体に働くかというと、それは浄化や解毒、排泄、洗浄、発汗、発散といったデトックス作用といわれています。新月の日に台所のシンクやガスレンジ、換気扇などの汚れやすいところを掃除すると、汚れ落ちがよいことがわかります。

新月の日に玄米甘酒のプチ断食で身体の浄化を
体内に滞った汚れの浄化にもこの効果を活かさない手はありませんよね。そこで、この日に玄米甘酒を用いてプチ断食をすると、肝臓や腎臓など血液の浄化をする臓器の働きが高まって、腸内も浄化されて、ピカピカになること間違いなしです。また、小豆入り玄米粥も生理不順などの婦人科系トラブル改善などに効果が期待でき、おススメです。

新月は「断ち切る」のに最適な日
新月には「断ち切る」という働きもあるので、甘いものやアルコール、たばこ、コーヒーなどの常習性のある嗜好品は、新月にやめると禁断症状が出ずにスムーズにやめられるケースが多いようです。ワクチンや抗ガン剤には副作用がありますが、新月の3日前から新月にかけては最も解毒力の高まる日なので、この時期であれば、副作用を軽減できるでしょう。今、社会的に不安が広がっている放射性物質の排泄にもこの新月パワーを活用しましょう。

 

満月は「補給・修復・充電」の日
満月の日のプチ断食は胃腸の強化に
満月の日は、消化や吸収、補給、修復、充電といった胃腸の強化がなされる日といわれています。食べても太れないといった痩せの大食いタイプや、腸の弱いアトピー性皮膚炎の方には、満月の日に玄米甘酒を飲みながらの夕食抜き断食をおすすめします。胃腸の粘膜や絨毛が修復されて胃腸が元気になり、お肌にも潤いが戻ってくるでしょう。
放射性物質による内部被ばくは、腸の絨毛を破壊し、腸管造血システムにダメージを与えるので、満月に腸内環境をよくする発酵食品をしっかり摂り、プチ断食で腸を守りましょう。

満月の日はコミュニケーションがスムーズに
満月にはまた、人とのコミュニケーション能力が高まるので、交渉事や恋愛が成就しやすいようです。婚活やデートはこの日が決め手ですね。実際、居酒屋がいちばんにぎわうのが満月の日だというデータもあります。この日は、人や自然、宇宙との一体感が感じられやすいので、満月瞑想会や満月茶会などを開催するのもいいかもしれませんね。

 

月のリズムと日本人
旧暦のカレンダーでは新月から1カ月がスタートします。その約15日に満月が来るので、旧暦を使っていると月の位置が自然にわかるのですね。どうも日本人はこのエネルギーの高まる日の存在を知っていたようで、新月や満月に神社に参拝する習慣がありました。また、正月(旧暦の1月1日)、小正月(旧暦の1月15日)、盆踊り(旧暦の7月15日)、七五三(旧暦の11月15日)のように、伝統行事は月のリズムで行われてきたものが多いのです。

 

月のリズムを意識した生活を
新月と満月の日の入浴
月のエネルギーは潮の満ち引きや海流の流れと関係しています。月の引力が最も高まる新月と満月の日に、お風呂に潮を入れて入浴すると、その引力と潮の浄化作用によって皮膚の汚れが引き出されます。還元力の高い焼き塩や岩塩も売られているので、そうした塩を使ってデトックスをしましょう。お風呂に炭を入れるのもおすすめです。

月は「感性」にも影響しています
月を意識すると生命エネルギーが活性化することから、ひらめきやインスピレーションなどの感性もよくなり、思ったことが現実化するシンクロ現象が頻繁に起こるようになります。「ツキがある」とか、「ツキがない」などといった表現がありますが、これは人間の運命も、月のリズムを意識しなくなると悪くなることをたとえた言葉だと思います。

月の周期を毎日の生活に取り入れましょう
月のエネルギーは女性の生理や出産周期だけでなく、農作物や水産物の生育にも影響があります。ですから今でも、農業や漁業関係者で、旧暦を活用している方がたくさんいます。旧暦や月の満ち欠けが載ったカレンダーや手帳も売られているので、ぜひ活用してみてください。

 

岡部賢二(おかべけんじ)

大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。日本の伝統食が最高のダイエット食であると気づき、マクロビオティックを学ぶ。正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。2005年にムスビの会を発足し、講演や健康指導、プチ断食セミナーやマクロビオティックセミナーを九州各地で開催している。著書に「マワリテメクル小宇宙~暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)などがある。
ムスビの会HP(https://www.musubinewmacro.com/